Marrの呟き

少し前になりますが、あの有名な「レスポール」ギターの産みの親であるレス・ポール氏が亡くなったというニュースを見ました。
享年94。
詳しい事は割愛しますが、このレス・ポールさん、90歳を過ぎてもステージに上がり続け、精力的にライブ活動をされていたパワフル爺さんでした。
私の若い頃に、当時NYに住んでいたアメリカ人の友人の家に2週間程貧乏旅行で滞在していた時の話なんですが、その彼もバンドをやっていて、ちょこちょこライブハウスに出入りしていたそうです。その店でレス・ポールがライブをやるという話を聞き、私達も一緒に行こうという事になりました。

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そのライブハウスは100人も入れば満杯になる程の小さな店でしたが、結構有名な店らしく、その日も満員状態でした。
ギター、ドラム、ウッドベースのシンプルな3ピースで、インストを中心に、渋めのロックを演奏。当時既に70歳を越えてる人の演奏とはとても思えない程、凄い熱気と会場の盛り上がりでした。
ライブが終わって友人達と談笑していた時、周りが何やらザワザワし始めました。見ると、演奏を終えたレス・ポールさんが、一つずつ客席を回って握手しているではありませんか！
興奮した私達は、我を忘れて立ち上がり
「あなたを見る為に日本から来ました！」なんていい加減な事を叫びました（笑）
すると向こうから近寄ってきて
「ほう、珍しい人たちだね。せっかく来たんだから、もう1杯飲んで行くかい？」
と言って、店の人にビールを頼んでくれました。
「他のお客さんにはナイショだよ。」と言って「シー」っていうポーズをする姿が凄く印象的でした。
最後に記念撮影。今となっては貴重な1枚となってしまいました。
音楽が人生、そんな人だったんでしょうね。
・・合掌。